銀行と信用保証協会は決算書・試算表をどうみるか?

 

 今回は「金融機関が決算書・試算表を見る際のポイント=決算書の見方」を。

教科書通りではおもしろくない(笑)ので、当事務所に来ていただいている

信用金庫を中心に、信用組合、地方銀行の方々十数行の銀行の方々から

実際にこの2~3ヵ月でお聞きした内容の平均値ということで

下に述べさせていただきます。

金融機関(銀行・信用保証協会・国金を含む)が融資を申し込んでいる企業の

決算書を見るポイントは、大きく項目を分けると3つあります。

(その1)決算書・試算表の内容はここをみる!

①現在の金融機関からの借入金が理屈上、何年で返せるか?・・・をみる!

借入金は、理屈の上では「経常利益」と「減価償却」を足したもの

からしか、返済する原資が出て来ない、という考え方から、

「金融機関からの借入金(長期借入金と短期借入金の両方)の金額」を

「経常利益と減価償却を足した金額」で割った金額を「理屈上、完済出来る年数」

として、それが30年以内、になれば、融資の対象のテーブルに一応は上げてもよい、

というのが一般の金融機関の考え方です。

ただし、「うちは30年以内なんてとんでもない!せめて20年以内でないと」

とか「経常利益の額そのものではなく、6割掛けたものを算式に入れる」

なんて、厳しくみてくる金融機関もありましたし、逆に

「長期借入金から現在の預金の金額を引いたものを算式に入れます」

という一般より緩い基準の金融機関もありましたので、ご注意を。

 

えっ?「うちのメインで使っている銀行はどうなの?」ですか?

出入りされている銀行の方に単刀直入に聞いてみるのが一番です。

でも「いや、それはどうしても聞きにくい」ということなら、

ぜひ当社にお問合せください。

②債務超過が何年で消えるか?・・・をみる!

債務超過かどうかは必ず金融機関はみます。

決算書の貸借対照表の「資本の部合計又は純資産の部」というところを見て

この資本の部が”マイナス”だと、理論上は倒産状態という解釈を瞬時にされてしまうのです。

この時点で、融資を受けるのはかなり厳しくなります。

 

しかし・・・

 

昨今、債務超過の会社は非常に多いですので、金融機関の見方もかなり柔軟にはなってきました。

負債の中に「役員借入金(役員が会社へ貸したお金)」というのがあるケースがあります。

仮に、「資本金が1000万円で、繰越損失が1300万円になっていて、結局300万円の

債務超過の会社」があったとして、「役員借入金」が500万円あったとしましょう。

「役員借入金」は、名前は「借入金」となっていても、社長が突っ込んだお金ですから

資本的な性質が強いと見なされます。。

だとすると「役員借入500万円-債務超過額300万円=+200万円」となります。

これは、決算書上は-300万円の債務超過になりますが、

実際は債務超過ではないということになります。

 

なので、「役員借入金」は、「長期借入金」とか「短期借入金」とかの

金融機関からの借入金と一緒の科目にまとめてしまうのではなく、

「役員借入金」という単独の科目を作って、そこに500万円とした方が

印象が良いのです。

 

えっ?「うちは役員借入金を入れてもまだ債務超過です。

見た目でも実質でも債務超過なんです。なんとかなりませんか?」

ですって?

 

う~ん、なるほど。

そういう状態なら、それだけでアウト、という銀行ももちろんありますが、

今出ている利益で理屈上、3年以内に債務超過が消せるならOKという銀行もあります。

 

これまた銀行の方に単刀直入に聞いてみてください。

聞きにくいなら当社にお問合せください。

 

(その2)銀行との関係が強いかどうか・・・をみる!

付き合いがどれだけあるか、信用保証協会への申込でも

その銀行とどれくらいの付き合いがあるのか、はみられます。

定期積金・給与引き落し・定期預金がその銀行にあるのかも併せてです。

もちろんあった方が有利にはなります。

 

(その3)社長の個人資産がありそうかどうか・・・をみる!

 

社長個人に、土地、保険積立金、預金がどれくらいあるのかというところもみられます。

会社の経営状況が悪くなった際に、個人資産を会社に突っ込める余地があるなら安心、という考え方です。

社長個人のことは、法人の場合はもちろん決算書や試算表には載ってきません。

ヒアリングとかで調べられるのです。

 

そして・・・・

 

「こういったことがすべて出来てないとダメなんだったらうちはどう考えてもダメだ~ ガッカリ。」

ですって?

いえいえ、こういうことをカバーするのが自主的に作って提出する書類です。

たとえば

・なぜ今のような業績になったのかの理由書

・今後どうやって利益を出して返済していくのかの事業計画書

・もし融資を受けることが出来たら、そのお金をどうやって使うかを記述した資金使途理由書

等々・・・

などといった書類を当社の場合はご指導して作っていただいています。

こういったものは強力です。

なぜなら、自主的に言われもしない書類を作って出すなんて会社は滅多に無いからです。

う~ん、まだまだ書きたいことはあるのですが、あまり長くなるのも何なのでそれは次の機会に。

 

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